- 2020年5月16日
免疫力を高める「睡眠」
睡眠について、世界中の研究から明らかになっている事実があります。
「睡眠不足は風邪(感染症)のリスクを増加させる」ということです。
そんなことわかってるって、と言われてしまいますよね。
現代では、寝不足は良くないとわかっていても実践するのが難しい社会です。
食べたら太るってわかっているけど食べてしまう、に似た感覚でしょうか。
今回のテーマは、良質な睡眠をとって「免疫力を高める睡眠」のために実践すべきことについてです。
あなたは良質な睡眠がとれているでしょうか?
下記チェックリストは、スタンフォード大学の系統レビューの結論からの引用です。
良質な睡眠がとれているサインとは次の4つを満たすことです。
これらに当てはまるでしょうか?
- 眠りに落ちるまでの時間が30分以内
- 夜中に起きるのは一回まで
- 夜中に目が覚めた場合は20分以内に再び眠ることができる
- 総睡眠時間の85%以上をベッド(寝床)で眠っている(昼寝や居眠りが15%を超えない)
この4つのチェックリストは「良質な睡眠がとれている」条件の最低条件です。
4つともすべて満たしていなければなりません。
寝不足が続くと心身のダメージを修復できない
私たちは眠りにつくと、脳は45~60分以内に完全休憩の状態に入ります。
そして骨と筋肉の成長や免疫システムの強化などの作業を行います。
さらに1~2時間過ぎるとレム睡眠に入り、大脳で日中の出来事などのあらゆる情報を処理していきます。
つまり、睡眠は免疫システムに重要なだけでなく、日中の嫌な記憶も整理整頓してくれるのです。
一晩眠れば前日の嫌なことも忘れられるのは、睡眠が記憶を整理整頓してくれるからです。
結果的には、ストレスを軽減することで免疫力を低下させない効果が期待できます。
睡眠の重要なところは、疲れた体を休息する作用だけでなく、心のエネルギーを回復する作用もあるということです。
体はもちろん、心も回復させることで免疫力を高める効果があります。
ストレスと睡眠不足と風邪(感染症)は密接な関係がある
人間関係のストレスがあることは風邪のリスクを高めることは多くの研究より明らかです。
ストレスは睡眠によって解消される部分が非常に大きいのです。
良質な睡眠がとれることはストレスを軽減させ感染症のリスクを減らすにつながるのです。
風邪をひいてしまったときはどうするか?
結論から申し上げます。
「寝られるだけ寝ること」が回復への最短距離です。
なかなか寝られないこともあるでしょう。
そんなときは、ベッドで横になっているだけで十分です。
ポイントは、「横になる」ことです。
座って休むのもあまり勧められません。
座っていると筋肉の緊張が回復の妨げになるからです。
体を横にすることは。筋肉の緊張が緩和され、呼吸も整い、血圧の変動も少なくなります。
このリラックスした状態がもっとも免疫システムが働きやすいのです。
ですので、「寝られるだけ寝る、寝られなければ横になって休む」
これが風邪をひいたときの究極の睡眠法です。
良質な睡眠をとるためにやるべきこと
眠くなるよホルモンの「メラトニン」を意識しよう
免疫力を高めるには睡眠が重要なのはおわかりいただけたと思います。
それでは良質な睡眠をとるためにはどうしたらいいのでしょうか。
メラトニンというホルモンは、睡眠に深く関わっています。
夜になるとメラトニンという「眠くなるよホルモン」が分泌されます。
これによって私たちは夜になると自然に眠くなることができます。
しかし、夜中まで人工照明に照らされている環境(夜のテレビやスマホなど)ではメラトニン分泌のタイミングが遅くなることがわかっています。
夜になってもなかなか眠れない方は、メラトニン分泌に問題があるかもしれません。
メラトニン、つまり眠くなるよホルモンをしっかり分泌して良質な睡眠をとることが重要です。
そのためにできること
- 起床後すぐに日光を浴びる
- 寝る前にパソコン、スマホを操作しない
- アイマスクと耳栓をする
ことが効果的です。
実践できることは取り入れてみてください。
まとめ
免疫力を高める睡眠についてお話しました。
睡眠そのものが免疫力を高めるために重要であり、寝不足は論外ということです。
良質な睡眠をとるために実践できることを取り入れて、ウイルスに負けない体にしましょう。
心身ともに健康にあるために、良質な睡眠を心がける。
以前のブログでも紹介した、しっかりと睡眠をとるための実践事項を挙げておきます。
ぜひ参考にして生き生きライフをエンジョイしてください。
- 起床後すぐに日光を浴びる:眠りを誘発するメラトニンを生成するために朝日を浴びることが重要
- 日中に有酸素運動をする
- ランチに揚げ物や炭水化物をとりすぎない
- 夕方以降にカフェインを摂取しない
- ストレスをためない
- 30分以上の昼寝をしない
- 寝る前に水分をとりすぎない
- 寝室の温度や湿度を調節する
- 夜更かしをしない 早起きする
- 寝る前にアルコールを飲まない
- 寝る前にパソコン、スマホを操作しない