- 2020年5月24日
免疫力を高める「食事」
ウイルスに負けないために、自分の免疫を高めることが大切です。
といっても近道はなく、日々の運動・食事・睡眠が重要となります。
なかでも身体は食べられたもので作られますので食事・栄養はとっても大切です。
ウイルスに負けない強い免疫を作るためにはどうしたらいいのでしょうか。
ウイルスと戦ってくれる細胞(免疫細胞)は、タンパク質から作られます。
どういった食材を選び、どういったものを避けるべきか。
今回のテーマは免疫を高める食事・栄養摂取についてのお話です。
ウイルスが身体に侵入!
免疫システムでやっつけろ
免疫を高めるには、まず何を食べたらいいのか?
この話にいく前に、免疫とはそもそもどういったシステムで働いてるかを知っておきましょう。
我々は日常生活しているなかで、無数のウイルスや細菌にさらされています。
しかし、すぐに感染症にかかったり風邪をひいたりしません。
なぜなら免疫システムが働いて外敵(ウイルスなど)をやっつけてくれているのです。
ウイルスや細菌などの外敵が身体に侵入してきたとき、身体をパトロールしてくれている免疫細胞がウイルスを外敵と認識します。
外敵がきたぞーと、免疫システムが働き免疫細胞(抗体)が外敵をやっつけてくれています。
ウイルスに免疫が負けてしまったとき、私たちは感染症にかかってしまうのです。
ウイルスに勝ち続ける必要があります。その方法は
・免疫システムのウイルスをやっつける攻撃力を高めること
・免疫システムが正常に働く環境を作ること
ウイルスに負けないために免疫力を高めること、免疫システムがきちんと働くことが重要なのです。
食事で「ウイルスをやっつける攻撃力」を上げる!
攻撃する武器は「たんぱく質」でできている
ウイルスをやっつけてくれる免疫細胞も「たんぱく質」から作られています。
もし、食事摂取でたんぱく質摂取が不足するとどうなるでしょうか。
ウイルス(外敵)をやっつける抗体(武器)を作るのに、材料が不足していては十分な武器が作れません。
つまり、たんぱく質摂取不足は絶対に避けなければなりません。
武器の材料となるたんぱく質を積極的にとることが重要です。
低栄養状態(たんぱく質不足)では風邪もひきやすくなりますし、いったん引いた風邪も治りにくくなります。
「肉・魚・卵・大豆・乳製品」を積極的に摂取するように心がけてください。
たんぱく質については詳しく過去のブログで載せていますので参照ください。
免疫システムに力を発揮させる!
免疫システムにとって「不利な状況を避けること」が重要
せっかくたんぱく質を摂取して十分な武器があっても、戦う環境が良くなければウイルスに負けてしまいます。
免疫システムが正常に働く環境、言い換えれば戦いやすい環境を作る。
実はこれには明確なエビデンスがありません。
これを食べれば免疫システムが働きやすいよという明確な根拠やデータがないのです。
しかし、「こうすると免疫システムが働きにくいからダメだよ」ということはわかっています。
不利になる環境を避けてあげること、これによって免疫システムが働きやすい環境に近づけようということです。
私たちにできることは、免疫システムに不利になることを避けることです。
「高血糖状態」は免疫システムには不利!
免疫システムにとって不利な状況、その代表的なものは「高血糖状態」です。
高血糖状態が続くと免疫力が低下し、さまざまな感染症に罹りやすくなります。
- 細菌やウイルスにとって好環境であること
- 免疫細胞(白血球など)の機能が低下してしまうこと
などが主な原因であり、特に糖尿病の血糖コントロール不良では感染症が重症化しやすいことがわかっています。
これを食事に置き換えると
免疫を高めるためには、「高血糖を避ける」こと
→ 血糖値を上げる食材を避ける
→ 血糖値を上げるのは食品に含まれる「糖質」
→ 体に吸収されやすい糖をたっぷりと含むものは絶対に避けましょう
- 体に吸収されやすい糖をたっぷりと含むもの
- 甘い菓子やジュース
- 精製した穀類、すなわち白米や白パンのような白い炭水化物
- 白米が原料のせんべい しょっぱいものも要注意
- (果物)
などが代表的なものです。
果物もほどほどにしましょう。
ビタミンが豊富ですが、それ以上に血糖値を上げるリスクの方が高いと言えます。
悲報?「お酒」は免疫力を低下させる!
「お酒は百薬の長」という言葉がありました。
もはや過去の都市伝説のようです。
医学会で権威あるLancetという医学誌では「195の国と地域で23のリスクを検証した結果、健康への悪影響を最小化するなら飲酒量はゼロがいい」と結論づけています。
医学誌にもさまざまな雑誌がありますが、権威・信頼性がダントツに高い雑誌に載った研究であり、この事実は信頼に値するものといえます。
お酒を飲むと、体内でアセトアルデヒドという有害物質が発生します。
肝臓で分解されますが、これが全身にまわっている間、臓器にダメージ与えます。
また、睡眠の質も低下させることで休息にも悪影響を与えてしまいます。
このような理由から、お酒を飲むと免疫力を低下させてしまうのです。
「〇〇を食べておけば大丈夫」
「〇〇に効く健康食品」
テレビやCMには要注意!
メディアの情報は偏っていると思ってください!
飲酒は身体によくないという権威ある雑誌に載った論文を紹介しました。
一方で、その他数ある論文で、飲酒を支持するものもあります。
飲酒がストレスを軽減させるから健康によい
飲酒は少量ならば影響は少ない
ワインであれば健康にいい
などなど
これらは注意が必要です。
研究や論文には捏造がつきものであること。
さらにはスポンサーなどの利権が絡んでいる可能性があること。
を常に注意深くみていく必要があります。
というのも、テレビをはじめとしたラジオ、雑誌などのメディアは偏った情報を流している可能性が高いからです。
メディアはスポンサーがいて成り立つビジネスです。
スポンサーがアルコールやお菓子メーカーが多いのはテレビCMを見ていれば一目瞭然。
飲酒が身体に悪いですよ!などと飲酒を否定することができない番組編成となっています。
まとめ
免疫力を高める食事というテーマは、はっきりとしたエビデンスがあまりないです。
しかし、こういった食事は免疫力を下げてしまうというのははっきりしています。
- たんぱく質が不足すること
- 高血糖となる「糖質」の摂取
- アルコール飲酒
これらはウイルスに勝つためには避けなければなりません。
つまり今日から実践できる「免疫力を高める食事」というのは
- たんぱく質(肉・魚・卵・大豆・乳製品)を積極的にとること
- 糖分を控えること(低糖質)
- 飲酒を控える
という食生活が重要です。
ウイルス対策だけではなく日頃の健康のためにも意識したいですね。