• 2020年11月29日
  • 2021年7月11日

体温測定の正しい測り方って?

健康状態をはかるうえで、体温は言うまでもなく重要な指標です。
コロナ感染でも、37.5℃以上が初期のスクリーニング目安値として設定されています。
接触をなるべく避ける目的で、いまでは非接触型の体温計が広く使われています。
脇で測った方がいいの?
おでこで測るやつ、それって正確なの?
37.0℃ある、これって発熱ってことですか?

今回は、体温の基本的な知識と体温の測定方法についてのお話です。

https://kujira-zaitaku.clinic/

体温は一日のなかでも
・早朝が低く、午後に高くなる
・1℃くらい高低差があります

健康な人でも
体温は早朝に低く、午後に高い

体温は、1日のなかでも高いときと低いときがあります。

「あれ?いつもは平熱36.0℃なのに、37.0℃もある、、高いから心配だ」

こういったことをよく耳にします。
そのときに覚えておいていただきたいのが

「どのタイミングで計測しましたか?」

です。
・体温は早朝に低く
・午後に高めに出る
・一日のなかでも1℃の高低差を示すことがある


という体温の特徴を知っておくことが大切です。

そのため、どのタイミングで計測したかがとても重要です。
単純に数値だけの比較を行うのではなく、体温の周期性も考慮することが大切です。
日々の体温測定の比較を行うためには、ある程度決まった時間に計測するべきです。

さらに例えば、食後や運動直後は体温が上昇かつ不安定になる傾向にあります。
そのため、30分程度の時間をおいてから計測しなおす必要があります。

耳・舌下・おでこ・わき
さまざまな測定部位があります。

測定部位する部位はどこがいいのか?


体温は一日のなかでも変化するため、どのタイミングで計測するかも重要というお話をしました。

体温測定は、昔から測定する部位もさまざま用いられてきました。

・わき(腋窩)
・口の中(舌下)
・おでこ(額式)
・耳(鼓膜周辺温度)

などなど
ここで、現在広く普及しているのは「わき」と「おでこ」で計測するものです。

口の中(舌下)と耳(鼓膜音)は小児で用いられることもあります。

・口の中(舌下)は衛生面が懸念されている
・鼓膜温は、鼓膜の赤外線センサーで読み取っているのですが、外耳の形に個人差が大きく、押しつけかたや方向など手技的に難しい

こういった欠点から、「わき」「おでこ」よりも普及されていません。

最近、広く普及している「非接触式体温計」
一瞬で計測できて利便性がとても高いです。
赤外線で計測するので環境の影響を大きく受けます。
正確性は「わき」よりも劣ります。

「おでこ」で非接触の測定法(額式体温計)
メリット・デメリット


現在広く普及している「わき」「おでこ」で測定する方法ですが、これらにもメリットデメリットがあります。

「おでこ」で計測する方法は、おでこの赤外線を感知して電気信号に変換して計測しています。
簡単に説明します。
波長が高いため目には見えていないですが、あらゆる物体には赤外線が出ています。
その赤外線をセンサーで感知します。(赤外線を感知するだけなので時間は一瞬で大丈夫です)
赤外線を電気信号に変換し温度を算出します。(強い・弱いの赤外線の情報を、温度に変換します)
(本当にすごい技術だなぁと思います。)

メリットとしては
・非接触で計測できる
・すぐに結果がわかる

その反面、外気にさらされているため、外気温や、日光の影響を大きく受けます。

機器によっては環境温などによってあらかじめ算出式を調整するなどさまざまな工夫はされているようです。

現時点では、体温測定値の実務的な信頼性は「わき」「舌下」には劣ります。

「おでこ」で計測する体温計は、簡便に計測できることが最大の強みです。
コロナ対策で発熱のスクリーニングをするのにはとても利便性が高く広く普及しています。

「わき」で計測するのは他よりも正確性が高い
短時間で計測でき、利便性も高い

「わき」で計測する方法(腋窩式体温計)
メリット・デメリット


「わき」で計測する場合、電子体温計が用いられています。

これは体温の上がり方をみて、機械が計算。
予測・推定された値を表しています。
「わき」で計測する場合、体温計が体温と平衡になるまでに10分かかると言われています。
いまではすぐに「ピピッ」とお知らせしてくれます。
これは1-2分での体温の上昇をみて、10分後のを機械が予測してくれているのです。

現在ではメーカーががんばってくださっているので
推測値はかなり正確なものとなっています。
(測定値の95%は±0.2℃以内)

そのため、「わき」で計測するのがもっとも利便性が高く、正確性が高いと言えます。

測定にかかる時間も、1-3分程度のものが多く、短時間で計測できるのも強みです。

デメリットは、脇の中心で計測する必要があること、衛生面の問題です。
被験者ごとに消毒する必要があります。

体温の基本的な知識を知ること
体温計のそれぞれの特性、限界を知ること

まとめ

体温は、まず計測するタイミングが重要な要素ということを覚えておいてください。

そのうえで体温を測定する。
現在、広く普及している体温測定方法は「おでこ」「わき」で計測するものです。

おでこで計測できるものは短時間・利便性の面からとても使いやすいです。

その反面、測定する環境に大きく左右されるという特性があります。
(イタリアの小児外来での研究では、おでことわきで0.41℃の測定値に差が出たという研究報告もあります)

いずれも、その特性をよく理解した上で、限界を知って使用することが大切といえます。
現時点では、利便性や正確性から「わき」で計測する方法が、もっとも信頼できると考えます。
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