• 2020年7月5日

「おうちで元気に暮らす」ためにできること

「おうちで元気に暮らす」ために大切なことを考えてみました。
健康であること、心が平穏であること、さまざまな要素があります。
なにが一番大切なのでしょうか?
反対に、入院や施設入所など、おうちで元気に暮らせなくなる原因を考えてみると、大切なものがみえてきました。
私の考える結論としては、「足腰の筋力を鍛えよう」「そのために上手な目標設定をしよう」ということです。
今回のテーマは「おうちで元気に暮らす」ために心がけるべきことです。
訪問診療医の視点から考えてみました。
今あるあたりまえの幸せを継続していくために、ぜひ生活のヒントになればと思います。

「おうちで元気に暮らす」を邪魔するもの

おうちで元気に暮らせなくなる理由を考えてみると、色々な原因が挙げられます。

  • 持病(病気・疾患)の悪化
  • 転倒
  • 骨折
  • 廃用・筋力低下・機能低下

これらの原因で、入院しなくてはならなくなったり、施設へ入所しなくてはならなくなったりします。
つまりこれらを防ぐことが「おうちで元気に暮らす」ために大切なこととなります。

転倒・寝たきりを予防することが大切

「おうちで元気に暮らす」ためにするべきこと

具体的にやるべきこととしては

  • 持病・病気が悪化しないようにきちんと通院、健康診断を受けること
  • 転倒しないように足腰の筋力を鍛えること
  • 転倒しないような環境を整えること
  • 寝たきりにならないように運動すること

が挙げられます。
病院を受診したり、健康に気を遣うことが大切であるのは言うまでもありません。
持病がない方や、健康な方でも気をつけるべきことがあります。
結論を突き詰めて言ってしまうと

足腰の筋力を維持すること

に尽きると思います。

足腰の筋力が低下してしまう

転倒する、骨折する、入院になる

動かなくなる、廃用(筋力低下・機能低下)が進む

ますます足腰の筋力が低下してしまう

といった負のスパイラルに陥ってしまいます。
すると入院が必要になってしまったり、寝たきりになってしまったり、施設に入所しなければならなくなる

これではおうちで元気に暮らすことができなくなってしまいます。

「おうちで元気に暮らす」ためには
足腰の筋力を鍛えることが大切です。

おうちでも足腰を鍛えよう

以上のように、転倒や廃用(筋力低下・寝たきり・機能不全)のはじまりは筋力低下が大きな原因です。

それではいったい転倒・寝たきり・入院を予防するためにどうしたらいいのでしょうか?
答えは「足腰の筋力を鍛えよう(リハビリしよう)」ということです。

これは誰にでも理解できることだと思います。

大切なことは、これを実践すること!
そのために深堀して考えてみました。

実践すること!
続けることが重要!

自宅でリハビリをがんばれなくなる理由

病院に入院していたときはリハビリをがんばっていた方も、自宅では全然やらなくなってだらけてしまう。
こういうケースは非常に多いです。
なぜでしょうか?
それは自宅と病院では決定的に異なることがあります。

自宅(ホーム)は安らぐ場所

病院は退院したいところ

つまり、入院中は退院したい、自宅に帰りたいという気持ちがリハビリをがんばろうというモチベーションになるのです。

ところが自宅へ帰ると、目標が達成されたことで安らぐ場所になってしまうのです。
そうすると、リハビリをがんばろうという目標がなくなります。

達成できそうな目標をたてる
運動するモチベーションを保つことが大切

大事なことは「目標をたてること」と「環境作り」!

自宅は何をしていても許される生活の場です。
そこはホームで安らぐ場所でもあります。
そのため、自宅のような環境でリハビリ(筋力向上)をしよう!というのは難しいことなのです。

「おうちで元気に暮らす」ために自宅でもリハビリをがんばることが重要!
しかし、自宅でリハビリをするのは難しい、、

これを打開するのは「適切な目標設定」と「強制的な環境作り」

適切な目標設定とは、難し過ぎない目標をたてること。

例えば、
・旅行へ行けるようになる
・趣味の教室に参加できるようになる
・近所のスーパーまで買いものに行けるようになる
・郵便ポストの新聞を取りに行けるようになる
・自宅のトイレまで行けるようになる
・ベッドから起き上がって椅子に腰かけて食事ができるようになる

など個人個人によって難易度設定はさまざまですが、その方のレベルに応じた目標をたててそれをクリアできるようにリハビリをがんばるのです。
目標をたてることでモチベーションにつながります。

もう一つは、「強制的な環境作り」です。

例えば
・訪問リハビリを導入する(自宅でリハビリをしにきてくれるサービス)
・デイサービス、デイケアに週に一回は行く

など半ば強制的にリハビリ運動しないといけない環境を作ってしまうということです。
家庭教師を依頼して強制的に勉強する環境を作る、塾にいって強制的に勉強する機会を作る、と同じです。

自宅で長く暮らすために

まとめ

「おうちで元気に暮らす」ために大切なことを考えてみました。

入院や施設入所にならないために持病の治療をすること
それに加えて転倒・骨折・寝たきりを予防するために「足腰を鍛えることが重要」です。

足腰を鍛えるためには、自宅でも運動することが大切です。

そのために、目標をたてること、環境を作ること。

ぜひみなさまの生活にもなにか一つでも取り入れてみてください。
安らげる自宅、くろげる自宅、最高のホームでの生活を維持するためにお役にたてましたら幸いです。



 

自宅は休む休息の場所

病院は退院したいという気持ちががんばらせる

自宅に帰っても適正な目標をたててがんばる

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