- 2020年5月6日
身近な疾患を学ぼう「うつ病」
うつ病って、憂鬱でやたらに気分が落ち込んでやる気がなくなる病気でしょ
たしかに、「うつうつ」とするところは正しいです。
でも、気分が落ち込むことって誰にでもありますよね。
気分が落ち込むことと「うつ病」は何が違うのでしょうか。
「うつ病」について知るのが今回のテーマです。
自分だけでなく、身近な人のうつ病にも気づいてあげられるようになりましょう。
感情のリズムがなくなり、気分が落ち込んだままになる
日常生活を送っていれば、誰でも憂鬱になったり、気分が落ち込んだりすることはありますよね。
人生には思うようにならないことが起きたときは気分が沈みます。
通常であれば、落ち込んだ気分は時間とともに回復して立ち直っていくものです。
本来、感情には回復力があります。
ところが、「うつ病」は気分が落ち込んだままの状態が長く続くのです。
ひどいときは何年も続くことがあります。
‘‘本人のがんばり’’ではどうにもならない状態
気分が落ち込んだ状態が長く続く。
そうすると、何事にもおっくうになったり疲労感があって引きこもりがちになります。
うつ病の場合、本人のがんばり、でなんとかなるものではありません。
がんばりが足りないとか、怠けているとか、そういうことではなく治療が必要な状態なのです。
うつ病は休息が必要な病気です
うつ病はきちんと治療すれば治る病気です。
そのときの状態に合わせて心身のエネルギーの補充をはかるようにします。
うつ病の治療には、カウンセリングを含む多くの心理療法が有効です。
場合によっては「抗うつ薬」が必要になることがあります。
うつ病に使用される薬剤は、薬剤のなかでも使用方法をきちんと守ることが重要です。
治療期間が長期にわたることが多いため、信頼関係を築くことができる医師をみつけることが大切です。
うつ病を疑うサイン
- 憂鬱な気分が続く
- これまで楽しかったことに興味や喜びを感じられない
- 集中できない、根気が続かない
- 自分に対する無価値観や罪悪感
- 不安・焦燥感・イライラ
- 不眠・眠れない
- 自殺念慮(重症になると)
これらが代表的な症状です。
2週間以上続くと「うつ病」の可能性があります。
なかでもポイントは「好きなことや趣味に対する興味や関心があるかどうか」です。
かつて夢中だった趣味や娯楽にまで興味を失った場合はうつ病である可能性が高いです。
ガーデニングが趣味だったのに、手入れしなくなった。
読書が好きだったのに本屋にも行かなくなった。
これらは心のエネルギーが枯渇しているため注意や関心をはらえなくなっているのです。
自分の身の回りの方が「うつ病」かもしれないと気づいてあげましょう
特にがんばり屋さんな性格の方は、うつ病という自覚がなく、無理してしまいます。
その結果、うつ病と診断されたときにはだいぶ重症だった、、
ということが多くあります。
うつ病で休息が必要なのに、責任感が強い性格ゆえに無理してがんばってしまう。
そんなとき大切なのは、周りの方が気づいてあげることです。
風邪と同じで早めに気づくことが重要
誰にでも気分が落ち込むことはあります。
ただし、それが2週間もずっと落ち込んでいてまったく気分が晴れない。
夢中になってたこと好きなことにも興味がなくなる。
うつ病はそんな病気です。
心身ともにエネルギーが不足しているため休息が必要です。
ときに抗うつ薬という薬物治療が必要になることもあります。
風邪も放っておくと、ときに肺炎など重症な病気になってしまうことがあります。
うつ病も同じように休息が必要なときにがんばるとどんどん悪化してしまうのです。
まとめ 予防・早めに気づくことが大切
うつ病は治療が必要な「病気」です。
早めに気づいてゆっくりと休息をとることが重要です。
・気分が落ち込む時間が長く続く
・趣味をやる気にならない
・不眠になる(夜中3時などに起きてそのまま眠れない)
・食欲の低下などがみれらる
などがみられた場合は、心身をゆっくり休息させてあげてください。
また、うつ病にならないために過労や長く続くストレスは避けるようにしましょう。
うつ病かも?と思ったら
あるいは、身近な人がうつ病かも?
と思った場合は、まずはかかりつけ医にご相談してみましょう。