「レビー小体型」の認知症について知る

認知症は「ただの物忘れ」とは違います。
脳の神経細胞が壊れるためにおこる症状や状態のことをいいます。
認知症=アルツハイマー型認知症って思ってる方も多いかもしれません。
認知症は病気であり、認知症をきたす疾患の代表がアルツハイマー型認知症なのです
その次に多いのがレビー小体型認知症で、約20%を占めるといわれています。

今回はレビー小体型認知症について知っておくと役立つ情報をまとめてみました。
最後まで読んでいただけますと、認知症の方の介護に役立つヒントがきっと得られます。

認知症の20%はレビー小体型認知症

認知症を起こす病気の種類はおよそ70くらいと言われています。

一番多いのが、半数以上を占めるアルツハイマー型認知症。
そして二番目に多いのが20%を占めるレビー小体型認知症なのです。

レビー小体型認知症は男性に多い

アルツハイマー型認知症が女性に多くみられるのに対して、
レビー小体型認知症は男性に多い傾向があります。

「レビー小体型認知症」とは脳の中に「レビー小体」という円形の物質がたまってしまう病気です。
これが大脳皮質にたまると「もの忘れ」の症状が発生します。
脳幹の部分にたまると「ふるえ、歩きにくい」といった症状が発生します。

レビー小体型認知症の特徴は

レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症と比べると初期には記憶障害が目立たない場合も多いです。

特徴的な症状としては

  • 幻視(実際には見えないものが見えたり)
  • パーキンソン症状(歩行など動作の障害)
  • レム睡眠行動障害(大声での寝言や睡眠中の行動)

その他の特徴もあります。
代表的なアルツハイマー型認知症では主に記憶障害をきたすことで「ものとられ妄想」などの記憶に基づく妄想が主体となります。
一方レビー小体型認知症は「嫉妬妄想」などの幻視に基づく妄想が主体となります。

転倒のリスクが極めて高い!

レビー小体型認知症の介護の特徴として知っておいていただきたいことは、
「アルツハイマー型認知症より約10倍転倒のリスクが高い」ということです。

これは身体が固くなって思うように動かせなくなるパーキンソン症状のためです。
小股やすり足で歩くため何もないところでもつまずきやすくなるのも注意が必要です。

玄関マットや電気コードなどの段差なくす。
後ろから不用意に声をかけることも危険ですので注意しましょう。
イスからの立ち上がりや階段の上り下りの動作には特に注意が必要です。

幻視には安心できるような対応を!

レビー小体型認知症では、幻視といった見えないものが見えるという特徴があります。
幻視は本人にはありありと見えているので、ごまかしやはぐらかしは避けたほうがよいです。
「ここは安全ですよ。悪さはしないから大丈夫。」
といった声かけで安心できるような配慮が重要です。

また同時に、室内の環境を整えましょう。
壁に洋服をかけない、シンプルな模様の壁紙に変更する、目立つものを置かない
といった環境を整えることも効果があります。

レム睡眠行動障害への対応

就寝して90分ほどでレム睡眠がおとずれます。
このタイミングで大きな寝言や奇声がみられることがあります。
危険な行動がなければ見守りで大丈夫です。

朝方に寝言や奇声を発する場合は、決して急に起こしてはいけません。
強い刺激は悪夢と現実が混同して興奮してしまうことがあります。
自然に目を覚ますように部屋の照明を明るくして目を覚まさせるなどの工夫が重要です。

失神することもある

起立性低血圧といって、ふらっと力が抜けて一瞬意識を失う失神の症状をきたすことがあります。
これはレビー小体型認知症が自律神経にもレビー小体がたまることで起こります。
自律神経は血圧をうまく保つ役割をしているのでこれがうまく働かないと失神してしまうことがあります。
水分をこまめにとる、便秘をしないようにする、ストレスをためないようにおだやかに過ごす
といった工夫が必要です。
ゆっくりと起き上がる、ことも常に心がけてください。

自律神経の症状としては他にも体温調節や頻尿、めまいといった症状をきたすこともあります。

チェックリストを使ってみましょう
担当医へ一度相談を

  • もの忘れがある
  • 頭がはっきりしているときと、そうでないときの差が激しい
  • 実際にはないものが見える
  • 妄想がみられる
  • うつ的である
  • 動作が緩慢になった
  • 筋肉がこわばる
  • 小股で歩く
  • 睡眠時に異常な行動をとる
  • 転倒や失神を繰り返す

このうち5つ以上当てはまる場合はレビー小体型認知症の可能性があります。
担当医に相談してみてください。
レビー小体型認知症かアルツハイマー型認知症かを見分けるのは、介護の対応が変わってくるためとても大切です。
もし疑った場合は、適切な対応と薬物治療を受けられるように担当医へ一度相談してみてください。