- 2020年6月1日
免疫力を高める「運動」
今回のテーマは免疫力を高める「運動」についてです。
結論から先に申し上げますと、免疫力を高めるには適度な運動が大切です。
当たり前のことだなって思いますよね。
でもその運動、やりすぎは反対に免疫力を下げて風邪をひきやすくなるってご存知でしょうか。
ランニングって身体にいいことばかり、というわけではないのです。
どんな運動をどれくらいするのがいいのでしょうか。
ジョギングやマラソンが好きな方、これから運動を始めようと考えている方必見です。
ランニングする前に知っておいてほしいこと
「活性酸素」の話
ランニングにはさまざまなメリットがあります。
・心肺機能を強くすること
・カロリーを消費してダイエットできること
・いわゆるランナーズハイになり精神的に満たされる
などなど多くのメリットがあります。
特にランナーズハイという走っていると気持ちよくなってメンタル的に満たされるためにランニングにはまってしまう人が多いのも事実です。
ところが、なんでもほどほどがいいと言われるように、有酸素運動もほどほどがいいのです。
というより、マラソンなどの有酸素運動のやり過ぎはかえって健康を害します。
有酸素運動は健康にいいというイメージがあると思います。
しかし、なんでもやりすぎは禁物!
有酸素運動をすると、呼吸回数が増えて「活性酸素」をたくさん生み出します。
この「活性酸素」は細胞にダメージを与える厄介ものです。
活性酸素は、その名の通り身体を酸化させてしまうものです。
身体が錆びてしまうようなイメージです。
例えば、鉄が錆びる、リンゴを放置していると茶色になるなどの現象が「酸化」です。
身体にとって酸化するということは「老化を早めてしまう」ということになります。
有酸素運動にもデメリットがあるということを知っておいてください。
「激しい運動」は免疫力を下げてしまう
「激しい運動」をすると、免疫細胞が減少することがわかっています。
・マラソンした後に風邪を引いた
・ランニングしてから調子を崩した
ということはマラソンやランニングをされる方であれば一度は経験があると思います。
これは簡単に言えば「激しい運動」が免疫力を低下させてしまうからなのです。
それでは「激しい運動」とはどれくらいの強度を指すのでしょうか。
これには個人差があります。
例えば、毎日ランニングしているアスリートにとっての「激しい運動」と、運動習慣のない方の「激しい運動」は同じではありません。
正確には、運動時の心拍数を目安にして決めます。
免疫力を高めるという視点から言えば、結論としては「軽く息があがるかあがらないか程度の運動」がベストです。
隣で友人と短い会話をしながら歩くことができるくらいの運動強度とお考え下さい。
免疫力を上げる運動「ウォーキング」のすごい効果
免疫力を高めるために「軽く息があがるかあがらないか程度の運動」がいい。
具体的には、ウォーキングがもっともわかりやすく効果が得られる運動といえます。
ウォーキングが健康に良好な結果を及ぼす研究は数多くあります。
ウォーキングが心疾患のリスクを低下させることや脳の認知機能にも良いとわかっています。
それだけでなく、ストレスを軽減する効果があることがわかっています。
ウォーキングそのものが身体に良い効果があるに加えて、ストレスを軽減することで免疫機能を高める効果も期待できるのです。
ウォーキングのメリットとしては
・心疾患などのリスクを低下させる
・ストレス軽減させ免疫力が高まる
・幸せホルモン「セロトニン」が分泌される
・足腰の筋肉、骨が鍛えられる
などなど、免疫力を高める以外にもたくさんの良い効果が期待できます。
筋トレもほどほどがいい理由
さきほどの「激しい運動」は免疫力を低下させることは、筋トレにも当てはまります。
「激しい運動」というのは有酸素運動だけでなく、筋トレのような無酸素運動も同じく一時的に免疫力を低下させてしまいます。
言いたいことは、筋トレもランニングもほどほどがいいということ。
免疫力のことを考えれば
息があがるほどの、ハァハァするような運動はなるべく避けましょうということです。
まとめ
免疫力を高めるという観点から言えば
運動を継続することは免疫力を高めるという研究があります。
「免疫力を高める運動」について、まとめです。
・「息があがるほどの激しい運動」は免疫力を下げてしまう
・つまり、筋トレでもランニングでも「息があがるほどの運動」は免疫力を下げてしまう
・ウォーキングが免疫力を高めることがわかっている
・運動を継続することが長期的に免疫力を高める
「息があがるほどの激しい運動」はアスリートや運動選手にとってはときに必要となります。
心肺機能を上げることでスタミナという観点からは重要です。
免疫力を高める、低下させないという観点からは
「息があがるほどの激しい運動」は避けて、ウォーキングを継続することが重要です。